オモシロ美人研究発表レポその①

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ご機嫌麗しゅう。
オモシロ美人研究家Chacoである。

先日、わたしの初の研究発表の場を持つことができた。

急な研究発表会開催の発表にもかかわらず、参加表明をしてくれた人々には感謝の言葉もない。

わたしは、何かひととは違うことをしたがる人間ゆえ、急遽当日に白衣を着用することを決め、仲間にドンキホーテにて購入してきてもらうようお願いをした。

やはり、研究家といえば白衣であろう。
仲間に

「ナースの方ではないですか?」

と確認され、

「はて。それもありかもしれぬ…。」

という考えが頭をよぎったが、

「おまえのナース姿なんて見たくねえ!おたんこナース!」

などと洒落のきいた野次を飛ばされる可能性を拭いきれず、

「ド…ドクターの方で…。」

と苦渋の決断をくだしたのであった。

仲間が買ってきてくれた白衣を着用したところ、中に着ている服が少し厚めだったために、肩の部分が盛り上がり、まるで肩パッドを入れているかのようないでたちとなったため、どことなく昭和感が醸し出され、より、わたしらしさを発揮することに成功し、ひとりほくそ笑んだのだった。

そして、会場の準備を粛々と進める中、わたしはあることを思い出す。「そうだ。わたしは、ふざけるのが大好きな人間だった」ということを。

そこでわたしの右腕である(…巷では実際は陰で操られていると噂されているとかいないとか)助手の中野くんに

「出だしで、寸劇をやろう。」

と持ちかけてみた。

きっと参加者も緊張していることであろう。アイスブレイクということで、彼らの緊張をほぐす意味も込めて、ひと肌脱ごうじゃないのと思ったわけである。

中野くんは、そんなわたしの急な提案に「このひとはなんてホスピタリティの溢れるひとなのだ!」と言わんばかりに、ため息まじりに

「・・・やりましょう。もうChacoさんの好きなようにしてください。」

と肩をいくぶん落としてつぶやいた。わたしのはちきれんばかりの肩パッドをあてたような白衣・・・否、ホスピタリティに、どうやら打ちのめされてしまったようである。申し訳ない限りだ。

というわけで、出だしでミニコントが繰り広げられることが決定した。
緊張している参加者諸君を和ませるためだ。もはや捨て身の覚悟である。

開場の時刻となり、勉強熱心な研究者諸君がぞくぞくとやって来た。

中には、わたしに花やプレゼントを持参してくれる研究者殿もいて、わたしがノーベル平和賞を受賞した暁には、北欧の地にて、彼らの名を挙げ、感謝の意を述べ伝えようと、密かに胸に誓ったのである。

要はモノに弱いわたしである。

また、わたしがお世話になっている名誉教授が、たまたま前を通りかかったということで、急遽、わたしの研究発表会に参加することになった。

わたしもだいぶ偉くなったものだと思っていたが、やはり名誉教授の登場には動揺してしまった。教え子として名誉教授の名誉に恥じない発表をせねば、と自分へと言い聞かせる。そんな名誉教授はいつもと変わらぬ貫禄のTシャツ短パン姿である。

そして、とうとう研究発表会が始まった。

一旦わたしはそそくさと会場の外へ出て、白衣とメガネを着用する。
やはり、研究家として満を持しての登場がふさわしいと目論んだわけである。

中野くんが何やら中で話しているが、何だか笑いが起きていることに、若干の嫉妬心を抱く。

オモシロ美人研究家より先にオモシロいことを言わないでほしい。

「わたしの立場がなくなるではないか、中野くん!」
「頼むよ中野くん!」

中野くんの放つ笑いがいかほどのものなのか、よく聞こえずヤキモキしながらも、わたしの名を呼ばれるのを待った。

しかしながら、扉に耳をくっつけながらも中の声がよく聞き取れなかったため、呼びかけたが無反応なわたしを心配した中野くんによって開かれたドアに、ごつんと軽く頭をぶつけることとなった。

よし。と意気込んで中に入るわたし。
おお、みなが注目している。
一気に緊張が走る。

しかしながら、「やる」と決めたのだ。

ミニコントを!!
 
つかつかと中に入って中央に立ったわたしは、国際線CA時代に培ったアナウンス技術で、

「えー、皆様、本日は、ワタクシ、オモシロ美人研究家Chacoの「自分リスペクト、情報発信で人生を変える」1day講座にご参加いただき、まことにありがとうございます。」

と気取った風で、スクリーンを手で指し示しながら、アナウンスをした。この時の心境は、離陸前の非常用設備の紹介デモで、非常口を指し示す時と似たものがあった。恐らく、「穴があったら入りたい」ならぬ、「非常口があったら逃げたい」心境であったからではないかと推測される。

しかしながら、始めてしまった。もう後には戻れない。

引き続き、気取った風を装い、講座の説明を簡単にしているわたしはあることに気がつく。

「・・・あれ?みなさん、今日は、一世一代のわたしの晴れ舞台ということで、皆様にもスーツに白衣姿の正装でお越しいただくようにお伝えしたはずですが、聞いてらっしゃいますよね?」

と参加者のひとりに確認すると、首を横に振る。

「えーー?!あ、あれ?!教授はまさかの短パンですか!?」

と、お世話になっている名誉教授までも遠慮なくイジらせてもらう。

「え〜〜・・・嘘でしょ?・・・ちょっと中野くん!」

とわたしは、憤慨して中野くんを呼び出す。

「中野くん、わたし伝えたよね?みんなに正装で来てもらうようにって。まさかの伝達ミス?」

みんなの前で中野くんのミスを責めるわたし。

「・・・はい。すみません。」

やりづらそうに、素直に謝る中野くん。

「ちょっと〜〜こういうのは本当に困るんだけど。この前もあったよね?」

引き続き責めるわたし。

「はい・・・。すみません。」

蚊の泣くような声で謝る中野くん。

「もう〜〜〜次やったら考えちゃうよ〜〜〜!?」

と、何を考えるのかもはや不明だが、意地の悪いお局様が、新人の可愛い子をいじめる風に中野くんを問い詰める。

そして、少しの沈黙の後に、

「・・・なーんてね!」

と笑顔で言って、おどけることによって、コントは終了した。

・・・アイスブレイクのつもりが、会場はより固まってしまっていた。

この先が思いやられる。

次回へと続く。

↓責めるわたしと、やりづらそうな中野くんの図。
間の冷蔵庫がいたたまれない感じで見守る。

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[ オモシロ美人研究発表レポその① ]オモシロ美人レポ2016/10/18 01:13