えこ&ひいき その2

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ご機嫌麗しゅう。
オモシロ美人研究家Chacoである。

前回、「えこ&ひいき」に続く「えこ&ひいき その2」である。

前回のおさらいだ。

ヨーロッパのとあるバレエ団でプリマバレリーナとして活躍するChaco。
彼女は日本人離れした八頭身の抜群のスタイルを誇っている。

しかしながら、八頭身だからといって脚が長いわけではなく、五頭分が上半身で三頭分が下半身という、日本人どころか人間離れした体型を持ち、「胴長短足」という四字熟語を己の体を張って表現している、まさに根っからの表現者である。


そんな彼女の圧倒的な存在感によって、数々の興行は大成功を収め、名実ともに世界を代表するバレリーナとして、引っ張りだこの日々だ。


そして彼女の大好物はプリマハムかと思いきや、日本ハム。


バレエ団への行き帰りには、いつもお気に入りのファイターズの野球帽を目深に被り、パパラッチからの執拗な追いかけからその身を隠しているというわけだ。


そんな彼女を、まだ若い頃から目をかけて、レッスン中はもとより、プライベートでもえこひいきにしている人物がいる。

そう。アンドレアコーチだ。

アンドレアコーチは、自身の現役の頃はその抜群のルックスと、類まれない才能により、名声をほしいままにしてきた男だ。


そんな彼は、まだ幼いChacoがステージ上で踊る姿を観て、彼女から発せられるその無限の可能性に惹きこまれ、自身の引退を決意する。残りの人生を全て、指導者としてChacoに捧げよう、と。


そして、カリスマ指導者アンドレアコーチの元、Chacoはシンデレラストーリーの主人公として、輝き始めるのであった。


しかしながら、そんなChacoに嫉妬し、憎む人物が現れる。

そう、ブレンダである。

ブレンダはChacoの存在のおかげで、いつも2番手。


舞台袖から、Chacoの華々しい活躍を観ては、噛みちぎってきたハンカチの枚数はゆうに千枚を超える。

最近は、その肌触りと耐久性から、今治タオルへと使用を変えたところ、なかなかボロボロにならないことに感銘を受け、いつか愛媛県今治市を訪れ、今治市長に謝辞を述べたいというささやかな夢を抱いているのは、日本人でありライバルのChacoには口が裂けても言えない。

そんなある日、事件は起こる。


Chacoは、大事な舞台の前では、ゲン担ぎのために、必ず日本ハムの「シャウエッセン」を食すのだが、なんと、彼女の活躍に嫉妬したブレンダによって、それが伊藤ハムの「アルトバイエルン」に差し替えられてしまったのだ!


Chacoはそれがシャウエッセンであることに疑いの余地を挟むことなく、いつも通り美味しく食べて、舞台の開演のための入念な準備をしていたところ、ブレンダによってそれがアルトバイエルンであったことを知らされる。


Chacoは大きなショックを受ける。


「まさか、自分が食べたのがシャウエッセンではなく、アルトバイエルンだったなんて…。」

ずっと、日本ハムに忠誠を誓い続け、他のハム会社には目もくれずにシャウエッセンを食べつつけてきたChaco。
シャウエッセンは、常にChacoのそばに寄り添い、Chacoとともにいた。

「自分にはもはやファイターズの野球帽をかぶる資格なんてないのでは…。」

と、アルトバイエルンだったことに気がつかなかった自分を大いに責め、本番を前に打ちひしがれるのであった。

そんなChacoの様子を物陰から眺めるブレンダ。

「くっくっく。これで白鳥の湖の主役はわたしに回ってくるにちがいない。」

とほくそ笑み、突然お呼びがかかる可能性もあると思い、Chacoが踊る予定の、「白鳥の湖」の主役「オデット/オディール役」の練習を始める。


しかしながら、ブレンダの予想とは相反し、Chacoはくじけなかった。


「いつか、日本ハムファイターズの始球式で投げ、その一球に今回の謝罪の気持ちと、今まで支えてくれたシャウエッセンへの感謝の気持ちを込めようじゃないか。ここでくじけている場合ではない!」


そんな強い思いがChacoを奮いたたせ、白鳥の湖の舞台へと向かわせる。


そして、一番の見せ場といっても過言ではない、32回回転するグランフェッテも見事に成功させ、Chacoは苦難を乗り越えたのだった。


それを舞台袖から観ていたブレンダ。


「もう、わたしの完敗ね。Chaco、あなたは正真正銘のプリマバレリーナよ。アンドレアコーチだけじゃなく、神様もあなたをえこひいきしているみたい。」


そんなことを思いながら、いくら噛んでもボロボロにならない今治タオルに改めて感激し、愛媛を訪れた暁には、今治はもちろんのこと道後温泉にも絶対に寄ろうと決意を固めたことはChacoには内緒である。


Chacoは今日も、ファイターズの野球帽を被り、レッスンに向かうため、元気に家を飛び出した。

そして、大好きな婚約者のアンドレアコーチが運転する車へと駆け寄るのであった。

ーーー完・プリマバレリーナChaco成功への軌跡ーーー

ここまでが前回のおさらいであるが、諸君はきちんと思い出したであろうか。

ーーー

先日、わたしはオモシロ美人研究の一環として、とある研修に参加してきた。

その研修には、「自分をよりよくしたい」という高い志を持つ研究家が集まり、アンドレアコーチも感服するほどに圧倒的な指導力を持つ人物の元で、徹底的に自分自身のあり方を見直すという作業を行っていく。

それらの作業を仲間たちとの協力の元、進める中で、強く痛感した思いがあった。

自分が「勝たせたい」と思う相手を、ただひたすら応援すればよい、ということである。

この真理の前には、「えこひいき」をしてしまうことに悩む自分が滑稽に思えたのだった。

それがえこひいきによって選出されたかどうかはどうでもよくて、目の前に応援したいと思う人物が現れた際には、何に遠慮することなく、自分の持つ愛の力を惜しむことなく注ぎ続ければよい、ただそれだけだ、と実感したのであった。

だから、この研修では「えこひいきをしてしまう自分のあり方」を見つめ直すのではなく、「えこひいきだろうがなんだろうが、目の前の応援したい人物をシンプルに応援する。そこに人数は関係ない。たった1人でもいいから、その人物を応援する自分と徹底的に向き合えるか」、ということを考えさせられる素晴らしい機会を与えてもらった。

そして、えこひいきをしてしまうわたしが、無理をして、ひいきの出来ないひとに対してまで、その応援の範囲を広げようとすると、途端に苦しくなる。その応援のパワーが半減してしまうのだろう、とも容易に想像できた。

今回の研修では、仲間ひとりひとりを全員勝たせたいと強く思い、その思いに忠実に従って、仲間を応援し、応援してもらうことで、皆で目標を達成することができた。この経験はわたしにとって非常に大きかった。

また、勝たせたいひとを応援することは、そこに苦しさや無理が存在せず、ただただ純粋な喜びが在るだけ、ということを身をもって体感することができたのであった。

わたしを含め、多くのひとが、自分自身の不甲斐なさを責め、葛藤し、自信をなくしていく。

「えこひいきしてしまう」といったひとつの性質に限らず、常に自信のない態度をとってしまうとか、変な癖があるとか、家柄や学歴、様々な要素がわたしたちのあり方を問い続ける。

しかしながら、それらは宿命であって、自分ではもはやどうしようもできない性であることがほとんどである。

「要素」によって、自分を見つめ直している時点では、思考は基本的にネガティブな方向に走ってしまうだろう。

「えこひいき」を例にとると、えこひいきをしてしまう自分を責めてしまうが故に、えこひいきせずに平等にひとに接するように心がけようとという決意が促されると思われるが、そこには「無理」や「苦しさ」が生じるだけである。応援のパワーも半減してしまう。

だから、在り方を見直す際に、その要素そのもの、もしくはその要素によって悩む自分そのものではなく、それらを全て受け入れたうえで、「自分には何ができるだろう」と、一歩踏み込んだ視点で、自分の在り方を見つめ直すことが大切なのだ、ということをこの研修を通して、改めて学びを得た次第である。

端的に言うと、

四の五の言わずに、やると決めたらやる。

ということだろう。

今後の人生における大きな指針となる考え方を身につけることができた。

今後も、目の前の未知に対する不安や恐怖に怯えることが多くあると思う。
そんな時は、

「やると決めたら、やる。」

このシンプルな言葉を思い出し、目の前のことに愚直に挑戦していきたいと思う。

そして、えこひいきしてしまう是非を自分に問うのはもうやめて、こうなったら、わたしのえこひいきしたいひとにどれだけの愛を注ぐことができるか、それだけを考えて、自分の喜びとして応援していきたいと思う。

そしていつか、

「そんなわたしを、アンドレアコーチみたいに世界で一番えこひいきしてくれる素敵なひとが現れる日がきっと来るさ!」

と願わずにはいられないChacoなのであった。

◉オモシロ美人の今日のコトバ◉
四の五の言わず、やると決めたらやる。

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[ えこ&ひいき その2 ]オモシロ美人メソッド2016/04/30 03:44